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6/4斎藤知事定例会見『令和7年度ケアリーバー支援の新たな取組の展開 -大学進学支援セミナーの開催・ケアリーバー応援企業の認定-』

令和7年度 ケアリーバー支援の新たな取組大学進学支援セミナーの開催・ケアリーバー応援企業の認定

◆ 背景と目的
〇児童養護施設、里親のもとで暮らす若者(ケアリーバー)の進路選択支援と自立支援が課題

入所中~退所後まで切れ目のない支援を重視し以下の取組を展開

◆ 新たな取組①
大学進学支援セミナーの開催
〇課題
施設入所者の大学進学率は全国平均より大幅に低い(28.2%)

〇目的
大学進学への関心を高める“きっかけ”を提供

〇内容
・大学進学、社会人経験者の体験談紹介
・河合塾による入試説明や学習方法の講話
・奨学金制度(神戸やまぶき財団)も紹介

◆ 新たな取組②
ケアリーバー応援企業の認定
〇目的
就労・生活支援に積極的な企業を「応援企業」として公的に認定

〇初回認定企業(4社)
1、株式会社メタルテック
雇用・生活支援、施設交流

2、株式会社ニッショー・エレック
社内情報発信、施設イベント参加

3、マルイチ株式会社
社内研修、施設支援

4、廣本産業株式会社
職場見学・交流の場づくり

→認定証授与式は6月20日開催予定

◆ 今後の方向性
〇官民連携で支援を拡大、ケアリーバーが安心して生活できる環境の構築を目指す

〇本施策は「若者・Z世代応援パッケージ」にも位置付けられる重要な取組

《全文》
2番目は「令和7年度ケアリーバー支援の新たな取組の展開-大学進学支援セミナーの開催・ケアリーバー応援企業の認定-」です。

ケアリーバーですが、児童養護施設に入所されている方の退所後の進路などについてが大きな課題であり、そしてそれをどうケアしていくかということが大事だということになっておりますけども、ケアリーバーの方々への支援については、県として、将来の選択肢を広げていくということと、自立して生活ができる環境を整えていくということが重要な課題だというふうに認識しております。

施設に入所中から退所後まで様々な支援を行うということとしております。

入所されている間には、やはり将来の選択肢を広げる様々な機会づくりや、学びや好奇心を満たす環境づくりを広げていきたいというふうに考えております。

そして、退所前には、自立生活を送るために必要な情報を届ける仕組みづくりが大事だというふうに考えております。

そして、退所後には、自立につなげるために、やはり頼ることができる支援を広げるための拠点づくり、これは県福祉センターにすでに設置しておりますけれども、そういったネットワークづくりも支援していくということです。

本日は、今年度の新たな取り組みとして、予備校と連携した大学進学支援セミナーの開催のお知らせです。

そして、ケアリーバーを応援していただける企業の認定制度におきまして、4つの企業を応援企業として認定することが決定しましたので、紹介するというものでございます。

まず、大学進学支援セミナーの開催ですけれども、全体としての高校生の大学進学率が全国で57.0%、そして兵庫県で言うと64.1%になっていますけれども、児童養護施設の入所者の大学進学率は28.2%ということで低い状況になっているということです。

こういった状況を、それぞれのお子さん達が就職をされる、そして大学に行く、専門学校に行くというのは、あくまで最終的には本人の希望や選択に基づくというものなんですけれども、本当は例えば大学に行きたいという思いを持ちながら、なかなかそういったきっかけがないとか、それを考えるチャンスがないという方がもしおられれば、そういった方々に少しでも機会を提供するということが大事だというふうに考えています。

なので、今年度、子どもたちが夢を育み希望する未来を選べるようにという願いを込めまして、大学進学支援セミナーを開催したいというふうに考えています。

具体的には、県内の児童養護施設の入所、または里親の下で暮らす高校生などを対象にしまして、実際に大学進学された方や、現在は社会人になられている方の体験の話を聞いていただきたいというふうに思っています。

そして、もう1点が、ここがポイントになるんですけれども、予備校ですが、今回は河合塾さんが大変前向きにご協力をいただきまして、河合塾の方からそういったサポート本部の方に来ていただきまして、子どもたちに入試の仕組みや日程とかも含めまして、心構えやそういった勉強の仕方などを聞いていただくという機会を持っていきたいというふうに思っています。

それによってですね、大学受験や大学進学に向けたイメージづくりをしていくということが大事だというふうに考えています。

経済的な支援については、神戸やまぶき財団という財団がございまして、そこが本当に児童養護施設の退所者が大学進学される際に大変充実した奨学金を準備していただいておりますので、我々としては、やはりきっかけづくりというものが大変大事だというふうに考えています。

それから、3ページになりますけども、ケアリーバー応援企業の認定ということになります。

ケアリーバーの就労定着に向けて積極的な取り組みを行っておられる企業を認定するというものです。

応募があった企業のうち、今回専門家などによる審査を行わせていただいた結果、基準を満たした4社を県内初のケアリーバー応援企業として認定をさせていただきました。

認定した4社は資料に記載のとおりという形になりますけれども、株式会社メタルテックさんは、実際に雇用されたケアリーバーの方に対しまして、就労面や生活面でサポート、支援をしていただいております。

また、児童養護施設との交流なども盛んに行われているということを評価させていただきました。

そして、株式会社ニッショー・エレックさんは、社内でケアリーバーに関する情報発信をされたりとか、あとは児童養護施設の事業、イベントにも参加されているということなどを評価させていただいたというところでございます。

そして、マルイチ株式会社さんは、ケアリーバーの理解を深めるための社内研修、そして児童養護施設への支援をされていることなどを評価いたしました。

そして、廣本産業株式会社さんは、職場の見学会とあわせまして児童養護施設の児童と交流する機会を設けていただいたりすることなどを評価させていただいたというところでございます。

今回4社を認定させていただきますけども、6月20日に認定証の授与式を予定しております。

こういった認定を先駆けにしまして、ケアリーバーの支援の取り組みを行政だけじゃなくて、民間の皆様、官民連携で広げていくということをぜひやっていきたいというふうに考えております。

ケアリーバーへの支援は、若者・Z世代応援施策のパッケージにも位置付けられる大事な仕事ですので、引き続き(安心して生活できる)環境の構築に取り組んでいきたいというふうに考えておりますので、皆様のご理解をよろしくお願いします。

《質疑》

読売新聞:

項目内からケアリーバーについてお尋ねします。

まずこれ、県内にはそのケアリーバーと呼ばれる若者っていうのはどれぐらいの人数がいるものなんでしょうか。

 

知事:

今、もし担当課がおられれば、お願いします。

 

職員:

ケアリーバーですけど、県所管の児童養護施設から約50名、神戸市所管で約50名が、毎年、卒業されるので、ケアリーバーになられる方は、県内では約100名程度ずついらっしゃるということになります。

それが累積しているのが、ケアリーバーの皆様方になります。

 

知事:

毎年100名ぐらいの方が、施設から退所されていると。

それが県内に残られる方もおられれば、県外に就職などで行かれる方もおられるということですね。

 

読売新聞:

そのケアリーバー応援企業の認定というのは、例えば、認定した企業がケアリーバーの就職先としての役割を果たすという、そういう意味合いも含まれているのでしょうか。

 

知事:

そうですね。

ぜひそういった県内企業への就労定着というところも、ぜひ繋げていきたいというふうに考えています

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