兵庫県・豊岡市×新潟県・佐渡市
環境創造型農業サミット
『コウノトリと、トキと、食・地域の未来と』
〇日時
2025年6月7日(土)
10時~17時
※現地研修(コウノトリの郷公園)に参加しない場合は15:15迄
〇会場
豊岡市民会館
県立コウノトリの郷公園(現地研修)
〇目的
・大阪関西万博「ひょうごEXPO week」に連動」(6/5~6/16)
・「食と暮らしの未来」をテーマに豊岡市と佐渡市が生物多様性に配慮した農業の取組みを紹介
〇出席者
斎藤元彦(兵庫県知事)
門間雄司(豊岡市長)
花角英世(新潟県知事)
渡辺竜五(佐渡市長)
農業関係者、JA関係者、専門家、小学生、住民など
〇内容
・小学生環境学習発表(豊岡市、佐渡市)
・「コウノトリ育む農法」「朱鷺と暮らす郷づくり」認証制度など紹介
(JAたじま、佐渡市農業者)
・農家、研究者、若者などを交えた意見交換
・共同宣言(人と環境の新たな関係を創造する農業の推進 )
・現地研修(コウノトリの郷公園での生きもの調査)
・「コウノトリ育むお米」「朱鷺と暮らす郷米」試食
〇豊岡市の取組み(兵庫県)
・コウノトリ野生復帰を目指し行政、農家、住民、学校が一体となり活動
(野外の生息数500羽以上達成)
・減農薬、有機農業、ビオトープ整備、畔の草刈りなど生きものが住める田んぼを維持
・「コウノトリ育むお米」としてブランド化
・環境配慮型農業を広げる「コウノトリの舞」認証制度
・教育、観光とも連携し自然と共生する地域づくりを実践
〇「コウノトリ育む農法」
・無農薬 or 農薬75%以上削減
・有機肥料の使用
・生きもの調査の実施(田んぼの生態系観察)
・冬期湛水、ビオトープ整備、草刈り、水路管理など行い多様な生物の生息環境を保全
〇佐渡市の取組(新潟県)
・2003年〜トキの野生復帰に向け農地水辺の再生、人工繁殖に着手
・冬期湛水、水路整備、畔の草刈り、魚道設置などで生態系を保全
・学校での環境学習や地域住民による環境教育を推進
・畔管理、生きもの調査など地域協働活動が定着
・「朱鷺と暮らす郷づくり」認証制度で付加価値の高い農産物を流通
〇「朱鷺と暮らす郷づくり」認証制度
・農薬&化学肥料を50%以下に削減
・江の設置、冬期湛水、ビオトープ、魚道など「生きもの育む農法」で栽培
・年2回の生きもの調査&畔の草刈り等の環境管理
・認証農家はエコファーマーとしてブランド価値向上
・売上の一部は「佐渡市トキ環境整備基金」へ寄付
〇参加者の感想
・農家
「収穫量だけでなく環境価値も認められる社会に」
・専門家
「農地は“生き物のハブ”」
・子ども
「カエル、コウノトリが見られてうれしかった」
〇環境創造型農業推進宣言
兵庫県、豊岡市、新潟県、佐渡市が共同で先導的な取組・環境創造型農業を推進・発信すると宣言
〇斎藤知事コメント
・コウノトリ、トキをシンボルに両県両市は農業と環境が融合した先進的な活動を進めてきた
・地域の豊かさ、持続可能な農業への取組を次世代へつなげたい
・減農薬栽培、ビオトープ設置などにより生き物豊かな田んぼを創出
・「コウノトリ育む米」は全国的な人気銘柄に成長
・農家の収入向上にもつながる持続可能な農業モデルを次代へ継承する決意
・花角新潟県知事、渡辺佐渡市長、門間豊岡市長ほか関係者、参加者の皆様に感謝
・県立コウノトリの郷公園にもぜひお越しください
〇まとめ
・兵庫県豊岡市、新潟県佐渡市ともに絶滅危惧種(コウノトリ、トキ)の野生復帰と共生を目指す取組を推進
・現地調査、意見交換を通じ生物多様性と農業の共存の重要性を再認識
・「コウノトリ育むお米」「朱鷺と暮らす郷」などブランド化を進める事で付加価値の向上、生産者の所得増、地域の活性化に
・持続可能な社会のため地域の協働、自然と共生する知恵、取組を次世代へ継承する事が必要