〈質疑〉
毎日新聞
SNSの誹謗中傷等防止啓発キャンペーンの件なんですけれども、まず、今、動画を拝見したんですが、一般的というかですね、全世代的に発信していると思うんですけれども、特に例えば、ターゲットを絞ってやるようなお考えというのはあるんでしょうか。
というのも、SNSの関係で実際に警察に立件されたりする方というのは、中高年の40代、50代、60代というのが結構多くてですね、そういう方に、例えばターゲットを絞って新たな広報をするとか、そういうような例えばターゲットをもう少し絞ったものをやる考えがあるかどうかというのを教えてください。
知事
貴重なご指摘だと思います。
SNSを利用されている方は、最初の頃は若い世代が中心だったと思いますけども、今はご指摘のとおり、中高年の方も利用されるという形になります。
したがって年代のターゲットとしては、どうしても幅広くさせていただくということが大事だと思います。
今回の動画についてもですね、そういった意味で、あらゆる世代に、やはり利用されている方に、発信できるようにさせていただいているというところになります。
一方で、スタートする時期などはですね、先ほど説明させていただいたとおり、ゴールデンウィークですね、ここは社会人の方や学生さんも休みになるという期間でもありますので、ここは若い世代やいわゆる働いておられる現役世代などもターゲットしていくということなので、今回はこれでしっかりやらせていただいて、あとは状況とか、今おっしゃっていただいたことも踏まえながら、どのようなターゲット層、それからどのような媒体で発信するのがいいのかというのは、また夏休みとか秋以降にもありますので、そういったところで、しっかり改善すべきところは改善していくと、対応するところは対応していきたいというふうに考えています。
毎日新聞
このキャンペーンで啓発キャンペーンというのもやられると思うんですけども、啓発グッズの配布とかがあるようですが、これは知事ご自身が街頭に立たれたりとかいうこともお考えでしょうか。
知事
今、準備をしているというところですので、場合によっては、私の方も積極的に街頭に出る形とか、いろんなイベントにおいて、啓発をするということはしたいというふうに考えています。
NHK
SNSの啓発キャンペーンについてなんですけども、いただいた資料にあるとおり、誹謗中傷等が深刻な社会問題になっていることを踏まえ、というところもあると思うんですけども、それはまずそもそもここに書いているとおりだと思うんですけども、まずそもそもなぜこれをやろうと思ったのか、かつ、これは兵庫県知事選挙などを巡ってですね、連日記者会見等で質問が出ているみたいに、今の兵庫県の状況を鑑みて始められようとしたのか、そこら辺を改めてお聞かせください。
知事
やはり、今、SNSにおいて、そしてSNS以外もそうですけども、誹謗中傷や事実でないということを掲載したりするということが社会問題になっているということです。
これは、社会一般として本当に大事なことだと思いますので、それをしっかり、そういったインターネット上の人権侵害はあってはならないと。
そして、条例制定も今準備をしているところでございますけども、やはりしっかりと今回予算措置をさせていただいて、啓発をしていくということが大事だというふうに判断しましたので、今回やらせていただくということですね。
NHK
今の兵庫県、連日のように様々な誹謗中傷というところの投稿とか被害が出ていると思いますけれども、それは今の兵庫県の状況も含めて、それをおっしゃっているという理解でよろしいでしょうか。
知事
これまで述べさせていただいているとおりですね。
SNSにおける誹謗中傷というものはやはり社会問題になっていますから、それは、これまでも申し上げていますけども、傷つける行為は誰であっても許されるもんじゃないと、やめるべきだというメッセージではありますので、それをしっかり、今回、PR事業としてやらせていただくということが大事だと考えています。
NHK
私の質問は、これは兵庫県の現状も踏まえて始められたことですかということで伺ったんですけど。知事
兵庫県のみならず、SNSにおける誹謗中傷というものは、やはり全国的にもそしてこれは世界の中でも、課題になっていますので、そういった意味で今回のキャンペーンをしっかりやらせていただくことが大事だということですね。
NHK
何点か確認させください。
キャンペーン自体は初めて、という理解でいいんですか。
知事
こういった予算をしっかり計上してやるキャンペーンは、この規模でやるの初めてだと思います。
おそらく今までも、一般的な予算の中とかで、当然SNSの適切な使い方についての普及啓発というものはしていたとは思います。
NHK:
資料の一番最後にある「専門相談ネット上の誹謗中傷等の相談窓口」これはすでにあるやつという理解でいいですかね。
知事
これはそうですね。
既にあるものを、例えば弁護士でいいますと拡充をするという形になります。
〈全文〉
「SNS広告等を活用した誹謗中傷等防止啓発キャンペーンの実施―長期休暇での啓発動画等の発信―」です。
SNSによる誹謗中傷などが、深刻な社会問題となっていることを踏まえまして、令和6年度2月補正予算でSNS誹謗中傷等防止対策強化事業というものを計上し、議会のご協力を得て成立をいただきました。
本事業の一環としてSNSの広告やデジタルサイネージなどを活用した、啓発動画の発信、ポスターの配布、掲示による誹謗中傷等防止啓発キャンペーンを実施していきたいというふうに考えています。
動画発信の期間は、学生をはじめとした多くの方々が、プライベートでのSNSの利用時間が増加するということが見込まれる長期休暇に集中的に発信していきたいというふうに考えています。
発信する媒体としては、SNS広告は、X、YouTube、Instagramなど、そしてデジタルサイネージは、JR三ノ宮駅及び神姫バスの車内などを想定しております。
具体的なスケジュールとして、まず第1弾として、4月26日から始まるゴールデンウィークの期間中に、Xの広告でキャンペーンコンセプトの『STOPSNS誹謗中傷』のイメージ動画を発信していきたいというふうに考えています。
第2弾以降は、啓発のためのショート動画を作成し、7月、8月の休み期間の間、そして、11月から12月の冬休みの期間にSNS広告やデジタルサイネージなどの各媒体で発信していきたいというふうに考えています。
啓発ポスターは、5月の上旬頃から、県立高校、そして県内の大学、さらには県、市や町の公共施設の中で順次配布して、そして、掲示板等に掲示していただきたいというふうに考えています。
啓発ポスターとXの広告のイメージというものも資料に記載のとおりという形になっています。
ぜひ、このたび作成した動画もご覧いただきたいというふうに考えています。
今年度実施するSNSの誹謗中傷などの防止に向けた取組みの全体像となります。
この取組みは普及啓発キャンペーンと被害者救済体制の強化の2つの取組みからなります。
まず、普及啓発キャンペーンについては赤枠で囲っている①と②の部分が、先ほどの資料で説明しました、SNS広告等を活用した誹謗中傷等の防止、啓発キャンペーンということになります。
この他にも、詳細は検討中でございますが、③のプロスポーツと連携した啓発動画の発信や、県内イベントでの啓発グッズの配布など、順次展開をしていきたいというふうに考えています。
また、被害者救済体制の強化につきましては、1度お知らせをさせていただいているかと思いますけれども、従来実施している弁護士相談の開設日を拡充したいというふうに考えています。
毎週1回、2時間の相談というものをこれまで行ってきましたが、今回、弁護士会のご協力を得まして、毎月第3日曜日に、3時間の相談を実施しまして、平日に相談できない方にも対応していきたいというふうに考えております。
以上の取組みによりまして、県としてSNSにおける、誹謗中傷の対策をこれからも展開していきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いします。